2014年9月28日日曜日

はばたき 2014年10月


少しだけ内容紹介


●支部からのメッセージ~珍鳥情報の取り扱いについて

●裏山の博物誌[27]~オオルリの巣箱

●自然の羅針盤[6]~ガサガサ系

●鳥の名前について(20)~他の鳥の鳴き声から名前が付いた鳥

●それは鳥たちの記録、それは鳥たちの生き様、集めよう鳥の真実 目録Ⅶ
~ねぐら入り・ねぐら立のカードをもっと
 
●トコロ変わればトリも変わる?!~西日本の鳥見事情 その7~

●湘南タゲリ米近況
 
●横浜自然観察の森だより~ 外来哺乳類問題
 
●会員の声 ピーチクパーチク
 
●<詩> 草の実とことり
 
●お帰りなさい何が出た?<探鳥会の記録>
 
●今月のDayトリップ<探鳥会予定>
 

支部からのメッセージ ~はばたき2014年10月号

 珍鳥情報の取り扱いについて


●全面的否定はしないけれど

 日本野鳥の会が発行しているフィールド日本の野鳥の著者である故高野伸二氏はご自身の著書「野鳥を友に」(朝日新聞社1985 年刊)の中で、こう述べられています。『珍しい鳥を見るということに無上の喜びを感じる人がいる。珍しいものに出会ったり、珍品を手に入れた時の嬉しさは何も鳥だけの場合ではない。決して※ rarity hunter にはなりたくないが、珍しい鳥に出会った時の感情は否定できないし、この感激をおぼえない人は、野鳥観察者として長続きしないように私は思える。』インターネットが普及した現在とは状況が異なる30 年も前の文章ですが、これはこれとして納得ができます。(※この場合は珍鳥ハンター) 近年、珍しい野鳥が発見されると直ぐにブログなどで公表されるようになりました。また、その情報をもとに出かける人も多いと思います。野鳥を見ることが単なる個人の趣味と言うことであれば、誰がどこで何を見て楽しもうと他人が口出しをすることではありません。情報に頼って「珍しい鳥を追いかける」ことも、発行された切手を収集するのと同じで、本人さえ楽しければ趣味としては他人から批判を受けるものではないからです。しかし、弊害があれば別問題です。


●弊害の例

ご存知のように、情報によって多くの人が集まることで弊害が起こります。これは、珍鳥に限った事ではありません。一つは鳥自体に関わること。もう一つは周辺でくらす人に関わることです。情報によって鳥を見に来る人は地元の事情も知らず、「その鳥を見る」「画像を撮る」ことだけを目的に来るのです。マナーを知らないビギナーから、知っていながら撮影の欲望を抑えられないベテランまで不特定多数の観客が訪れるのです。少し例を挙げますと『トラフズクの集団冬ねぐら(昼間の休息地)に多くの人が集まり、近づき過ぎてトラフズクがねぐらの場所を移動してしまった。』『田んぼに飛来したタゲリを撮影するために農道に車が多く入り、農業者の車が通れなくなった。』『人家の庭に営巣した野鳥撮影のために、望遠レンズの砲列ができて住人に迷惑をかけた。』こんな例は全国に多くあります。再び高野氏の引用になりますが、『アメリカでカラフトフクロウが発見されると、多くの人が集まり、侵入して畑を踏み荒らしたりしたため、土地の所有者がカラフトフクロウを撃ち殺してしまった。』これは有名な話です。情報を聞いて見に行った一人一人には罪の意識がなく、多くの人に混ざって見たり撮影をしてその場を立ち去ります。しかしそんな事態が、鳥がいる限り永遠と続くことがあるのです。


●解決策と野鳥の会の役割は

 では、それを解決する方法があるのでしょうか。一つは以前にも支部からのメッセージで書きましたが、リアルタイムでの情報を流さないことです。これが「駐車場完備」「鳥は柵の向こう側」「観客席あり」「監視員あり」という状況であれば情報が流れても、大きな問題は起こりません。実際に自治体で保護している鳥を決められた場所から見せたり撮影させたりしている所もあります。
 最近、神奈川県で出現した珍しい鳥でも、ほとんど情報が流れなかったものがあります。そして時間をおいてから支部報「はばたき」やバイノス(神奈川支部研究年報)に記録として投稿されました。私はこの方たちに拍手を送りたいと思います。リアルタイムでの情報を流さず、後日きちんとした情報を記録として残したのです。逆に多くの人が見に行ったのに、その行動などがほとんど記録として残っていない例もあります。
 20 年ほど前のある年、江ノ島にオオグンカンドリが逗留しました。その時に前支部長の故浜口哲一氏は、こんなことを述べられました。「多くの人が足を運んで観察する機会があるのならば、より多くの観察記録を残すことも考えた方が良いのでは」と。つまり、観察した人がその記録を支部「はばたき」や鳥類目録、バイノスなどに投稿して欲しいということです。きっかけは珍鳥であれ、その行為から情報に頼った鳥見を卒業し、野鳥の観察に歩を進めることができるかもしれないのです。支部の役割としては、そんな人たちをできるだけ多く育てていくことです。
珍しい鳥などを発見したら、次のようにしましょう!

①リアルタイムでの情報を流すことの弊害を考える
②弊害があれば、情報を流さず少人数でよく 観察する※
③後日「はばたき」「バイノス」「鳥類目録観察カード」などで報告し、記録を残す。

※神奈川支部の鳥類目録編集員会では、県内初記録種の場合で証拠写真がない場合、複数
人での観察を記録公認の条件としています。

                                        (支部長 鈴木茂也)

2014年9月19日金曜日

 ワイルドバード・カレンダー 2015 販売開始!





  身近な自然に躍動する野鳥たち。鳥好きな観察者が見つめた姿を、12 点の素敵な写真でお届けします。

1部 1,000 円 (神奈川支部会員価格・送料別)
日本野鳥の会が製作した野鳥カレンダーを販売しています。郵便為替による申し込みは、通信欄に「カレンダー希望」と部数を明記して下さい。到着まで1 週間~ 10日かかります。


振替番号:00290-8-14993 

日本野鳥の会 神奈川支部
(〒221-0052)横浜市神奈川区栄町2番8号 横浜藤ビル2階
TEL045-453-3301   FAX 045-453-4301


12 月6 日の会員フォーラムでも販売します。たくさんのお申し込みをお待ちしております。X mas プレゼントやお年賀にいかがでしょうか!

会員フォーラムへお越しください!12 月6日(土)


  今年の会員フォーラムは横須賀で行います。会員フォーラムは年末に会員の皆さんが顔を合わせる室内例会です。
内容も三浦半島の話題を中心に充実したものです。支部の活動報告も行います。初めての方も是非おいでください! 
ワイルドバードカレンダー2015・バイノス(神奈川支部研究年報)・神奈川の鳥2006 - 10 神奈川県鳥類目録Ⅵの頒布も行います。

日 時:12 月6日(土)
     12:30 開場 13:00 開会 16:30 閉会

     (横須賀市立勤労福祉会館)6階 第1会議室

      横須賀市日の出町1-5 電話046-822-0202

交 通:京浜急行 横須賀中央駅 東口より徒歩5分(駅前に案内場あり)
     (横浜駅から快速特急で約30 分)


講  演:「相模湾のカンムリウミスズメと海鳥」
      小田谷嘉弥氏(我孫子市鳥の博物館 学芸員)

会員発表:「マイフィールドの四季 ~座間の田畑と相模川から~」
        金子精一さん(座間市)

       「二子山の鳥類調査から分かったこと」
        渡邉謙二さん(逗子市)

       「タカの渡り観察の魅力 ~武山から~」
        宮脇佳郎さん(三浦市)



 横浜市カラスねぐら調査のお願い (募集終了)

募集終了 有難うございました。

 今年度横浜市内のカラスねぐら調査を行う予定です。12 月~1月中旬の土、日曜日を中心に行います。調査時間は14 時~ 17 時位まで。1調査地域に4名~7名程度の調査員が必要です。
調査内容は、ねぐらに入るカラスの個体数を数える調査です。とても寒いので防寒着を十分用意して下さい。ご協力頂ける方は、以下まで連絡お願いします。


場所:慶応日吉、鶴見区馬場、旭区矢指、旭区上白根、泉区岡津、港南区久良岐公園、港南区日野公園墓地、戸塚区汲沢、栄区中野、金沢区富岡総合公園、中区三渓園、保土ヶ谷区横浜国大、青葉区こどもの国

連絡先:石井 隆 GZH02213アットマークnifty.ne.jp  支部事務所FAX045-453-4301
*アットマークを@にしてメール送信して下さい。

 内 容
①氏名 
②連絡先、メールアドレスや携帯電話の番号など
③どの場所が調査出来るか 
④調査可能な日(予定で大丈夫です)

(保護研究部 石井 隆)

2014年9月18日木曜日

☆湘南タゲリ米平成26年産新米販売 のお知らせ☆

 毎年のご支援ありがとうございます。今年も農家が丹精込めた新米を発売します。水田環境の継続のためご支援お願いします。
【品種】キヌヒカリ 適度な粘りとつやが特徴です。
【黒米セット販売】ポリフェノールが多く、白米に混ぜるとお赤飯の色になります。黒米(200g)が、精米5キロにセットとなります。

※送料込み(全国一律)振込手数料御負担下さい。
※表は配達先同一の場合。
※玄米も同一価格。玄米と明記下さい。


★お得な新商品:30kg 米袋入り玄米 15000 円(送料別 問合せ)
【お求めは】郵便局備付の振込用紙に以下ご記入下さい。
●振替口座 00210-7-114390 
●加入者名 三翠会 
●御依頼人の欄 郵便番号 住所、氏名、電話番号
●通信欄 送り先が御依頼人欄と違う場合、その連絡先タゲリ米情報など発送の為、御依頼人のメールアドレス 
●購入の方に農家との交流&探鳥会を計画中
【お振込み期限】10 月末日までにお振込み下さい
【お届け】宅配便にて11 月中旬頃発送の予定です
【お問合せ】*E メール:
infoアットマークsannsuikai.eco.to 代 表 鈴木 國臣 090 - 9145 - 4166
*メールはアットマークを@に変更して送信して下さい。

 目録編集委員を募集しています


 偶数月の第四土曜日18:30 ~ 支部事務所で行っています。関心のある方は、いらしてください。
 また、カ-ドデ-タのエクセルへの入力作業を手伝っていただける方も募集していますのでよろしくお願いします。
いずれも、ご希望の方は、支部事務所まで
連絡をお願いします。


(電話045-453-3301 FAX045-453-4301)

― 丹沢ブナ党シンポジウム ―

丹沢に未来はあるか‐丹沢はどうなるのか、人間と自然について考える


 神奈川県による丹沢大山自然再生計画が実施されつつありますが、私たちが丹沢を歩いていても、中々その成果が表れていないように感じます。また、渋沢丘陵北部には、貴重な自然を壊して巨大な霊園が開設されようとしております。これから丹沢はどうなっていくのか、何が必要なのか考えてみます。

日  時 11月23日(日) 13:00~16:30

場  所 横浜市従会館 横浜市西区宮崎町25 ℡045-241-5866

記念講演 小泉 武栄「生物多様性を支える地形・地質条件」東京学芸大学名誉教授

パネル討論 「丹沢はどうなるのか、そして人間と自然について考える」

パネリスト 小泉 武栄 (東京学芸大学名誉教授)・長縄 今日子(神奈川県立秦野ビジターセンター館長)・齋藤 央嗣 (神奈川県立自然環境保全センター 主任研究員)・齋藤 理(神奈川昆虫談話会会員)

司 会 梶谷 敏夫(丹沢ブナ党代表)
 
主 催 丹沢ブナ党 223-0051 横浜市港北区箕輪町3-3-8
℡ 045-563-3953

 *e-mail  bunato-kazitani☆mub.biglobe.ne.jp
*メール送信の際は☆を@に変更して下さい

2014年9月7日日曜日

多摩川連絡道路反対の要望に対して神奈川県からの回答

 多摩川の連絡道路は2007年から環境を含めて検討すると位置づけられてけらています。7年も経過して、自然環境への影響を検討しないで、ほとんど建設が確定してから、後付けで自然環境の影響を含めて総合的には検討しないと思います。
 ラムサールに関しては、行政が動く状況にはないと選定には至りません。東京湾全体の干潟は、環境省の重要湿地になっています。今後も、ラムサール登録に関して運動を続けたいと思います。

2014年9月5日金曜日

多摩川連絡道路反対の要望に対して川崎市からの回答

  多摩川連絡道路反対の要望に対して川崎市から回答が来ました。広域的なまちづくりとは、大田区と川崎市でまちづくりするのでしょうか?利便性の向上のために、大きな税金を投入する?津波が予想される海の近くに連絡道路を作り、防災力の強化になるのでしょうか?市民で連絡道路を利用する人は、何%なのでしょうか?などなど疑問点だらけの回答です。



シンポジウム「オオタカ―希少種解除の課題-」


  オオタカが過去2回のレッドリスト改訂で「準絶滅危惧」であったことを踏まえ、環境省はオオタカを種の保存法の「希少種」から外すことについて検討を開始しました。
しかし、本当に解除可能なほど十分な個体数がいるのか、また解除された場合、開発などの際に里地・里山の上位種(指標種)としてオオタカがいることによって守られてきた自然環境はどうなるのか、密猟や違法飼育が助長されることはないのか、等々多くの課題が浮き彫りになってきました。
そこで今回、保護関係者や行政から、過去の調査および最新のアンケート結果に基づくオオタカの生息状況の変遷と現状、パブリックコメントから見えてきた課題などについて話題提供していただき、オオタカの希少種解除にあたっての課題と対応について議論するシンポジウムを開催します。

日時:10月4日(土) 13:00~17:00
会場:立教大学(池袋キャンパス:東京都豊島区)11号館地下AB01教室
主催:日本野鳥の会/日本オオタカネットワーク
共催:環境省/立教大学
定員:500人
参加費:無料
参加申し込み:当日受付もしますが、資料の準備上、できるだけ事前申し込みにご協力をお願い致します。事前申し込みは、このページ下部または、fax(03-5436-2635)にて

会場へのアクセス
 
立教大学池袋キャンパスでのアクセス http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/direction/


キャンパスマップ http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/campusmap/
 
告知用チラシダウンロードはこちら(PDF 1.03MB)



プログラム
開場・受付開始:12時30分
開会:13時
挨拶・趣旨説明:13時~13時15分
第1部 話題提供 13時15分~14時45分
1 オオタカの希少種解除の検討について
(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長 安田直人)
2 オオタカの生息状況の変遷と現状
(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長補佐 徳田裕之)
3 指定解除における課題
(日本野鳥の会参与 金井 裕)
第2部 パネルディスカッションおよび討論 15時00分~17時
1) 違法な捕獲・飼育の現況と対処
(日本野鳥の会保護室長 葉山政治)
2) 生息地保全とアセスメント
(自然保護協会保護研究部主任 辻村千尋・日本オオタカネットワーク副代表 今森達也)
3) モニタリングと保全状況の評価システム
(日本オオタカネットワーク代表 遠藤孝一)
4) 総合討論
閉会挨拶:17時
 
事前申し込みは、hogo☆wbsj.orgまでに下記内容をご記入の上、メールでお申し込み下さい。(メール送信の際☆は@に変更して下さい)

 
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メールアドレス*は必須項目


シンポジウム「オオタカ―希少種解除の課題-」
写真の提供:オオタカ保護基金

2014年9月2日火曜日

飛ばない鳥たちの世界-その生態と環境を考える






野生動物に関するシンポジウムを開催します。ぜひご参加ください。

1.日時  平成26年9月20日(土)

                   13:00-16:30
2.会場  横浜市開港記念会館 講堂
3.テーマ 「飛ばない鳥たちの世界-その生態と環境を考える」


http://www.mmjp.or.jp/wbsj-k/symposium26-2.pdf